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草食投資隊セミナー in 大阪 に参加しました

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草食投資隊セミナー in 大阪に参加してきました.
本日は参加者の質問を沢山受けたいという草食投資隊メンバーの希望で、最初に10分ずつトーク、その後制限時間までの質問タイムという形式でした.

以下、レポートですが長文のため注意


参加者の詳細

今回は100名定員の席がほぼ満席でした.その内、およそ6割程度が草食投資隊のセミナー初参加とのこと.中には5回以上参加している常連の方も.
私はまだ4回目くらいかなと思ってたけど、Googleカレンダーによる6回目みたいです.手を挙げ忘れた...


セミナー詳細

いつも言っていること、今回目新しい話とありました.

・渋澤隊長
"投資"という言葉から連想するのは何か?

一般の方は

 投じる

 資産を

というイメージが強い.漢文で習う「レ点」です.

他方、英語ではinvest(ment)
身に着けるベストにインするもの.

渋澤さんからよく聞く話です.


・中野副隊長
日米の個人投資家の資産割合には大きな違いがある.
日本人は55%が預貯金が占め、アメリカ人は15%ほどしかない.

同じ成長をしても、これだけ現金の割合が違うと将来に大きな差になる.
さらに、日本とアメリカを比べた際に日本の低成長、アメリカの高成長もありさらなる差を生む.

これは非常にもったいなく、確定拠出年金やNISAで投資信託を利用して日本人の預貯金の少しでも投資に回ればいい世界が作れるのではないだろうか.


・藤野隊員
中野副隊長が日米を比較して話していたので、別の切り口で.
日本の企業の時価総額トップ10とアメリカのそれを考えてみてください.

多少の前後はあるかもしれませんが日本の場合は、トヨタ自動車、NTTドコモ、NTT、JT、日本郵政、ゆうちょ銀行、三菱UFJフィナンシャルグループ、ソフトバンク、KDDI、HONDA

一方、アメリカの場合は、グーグル、アップル、マイクロソフト、エクソン・モービル、バークシャー・ハサウェイ、アマゾン・ドット・コム、フェイスブック、ジョンソン&ジョンソン、ゼネラル・エレクトリック、ウェルズ・ファーゴ

これらを比べてみると、日本の企業は民営化された企業や半官半民の企業が多い.アメリカの企業はここ数年の間に生まれて今もなお成長し続けている企業が多数を占めている.創業者も健在であることが多く、30~40代がメインでまだ30年近く第一線でバリバリと働くであろう人たちである.
日本の企業の社長たちは、社長になったら成功者として満足していることが多い.アメリカの社長たちは社長になったことで満足せず新しいことをやっていこうとする気力に溢れている.
このままだと日米でますます差が広がっていく.


質疑応答

Q1:以前にに大手の証券では日経平均が2万円超えや3万円越えするなどの話もあった.一方で同じ証券会社では長期停滞するので大きな損失をしないよう気を付けるようにと同じ講師が言っていた.もし、証券会社の方の最近の見通しが正しいとしたら、このままのんびり長期投資していても意味がないのではないか?

A1:藤野さん
証券会社に今後の見通しを聞くことがそもそもの間違い.床屋に髪を切った方がいいかとアドバイスを求めに行くのと同じくらい間違っている.
市場予想が当たらなくても証券会社は特に責任を負うわけではない.足元に良い意見・悪い意見が出てくるとそこまま引っ張られることが多い.

中野さん
成長するインデックスだったら、報われて資産形成できる.
アメリカは、S&P 500に投資していれば報われいた.

渋澤さん
私は天邪鬼なので、証券会社が弱気になればチャンスだと思う。1万年先のことはわからないが、今後30~50年先は世界的に見て人口増加が予想されている.こういったところから成長を見込める企業に投資すれば報われると思う.


Q2:アメリカの企業は日本の企業に比べて成長の余地があるとわかっているに、ひふみ投信は何故アメリカに投資しないのか?

A2:藤野さん
ひふみ投信は国内外の株式に投資できるよう設定されている.設定当初から国内株のみでも十分にリターンを上げて戦っていけると思って国内株のみだった.今後のことを考えると、アメリカ・中国の成長株を組み入れる必要があると思っている.


Q3:バフェットのようにフォーカス投資しようと思っているが、どのようにすれば可能か?また、読んでおくべき書籍などあれば教えてほしい.また、ポートフォリオに債券を組み入れる理由は?

A3:藤野さん
フォーカス投資とは、ごく少ない企業で、バリュー株に投資する方法.バフェットのようにということならバフェットについて書かれている本が良いと思う.他にはベンジャミン・グレアムの「賢明なる投資家」も良い.

中野さん
セゾン投信の2つのファンドについてそれぞれベースになった本がある.セゾン・バンガードは「敗者のゲーム」、達人は「賢明なる投資家」がそれぞれベースになっている.
債券については、成長をコミットするなら株式100%であることには賛成である.


Q4:国内の投信を利用して外国へ投資するのと、外国に直接投資するのとではどちらがいいのか?特に為替リスクについて.また、最近話題のパナマ文書のような課税逃れのようなことはしていないか?

A4:渋澤さん
一般の個人投資家にとっては、投資信託を利用して外国へ投資するのも、外国へ直接投資するのもどちらでもいいと思う.自分が何に投資しているのかさえわかっていれば問題ない.
為替リスクについては国内株に投資していれば負わないか言えばそうではなく、企業が負っていることになる.企業が負えば株価に反映される.
パナマ文書については、あの行為そのものは別に違法ではない.ただ倫理的にどうなんだという問題.


Q5:個人型DCについて教えてほしい

A5:中野さん
2017年から大幅に拡充される。2号保険者で入れなかった人、3号保険者を含めてほぼ全ての人が加入できるようになる.
利用者にとってのメリットは利益に対する非課税や掛金が全額所得控除となること.

渋澤さん
日本の企業型・個人型DCは利用可能な人たち全体のわずかしか利用していない.
アメリカの401kやIRAに比べると規模も小さい.
日本の預貯金の少しでもDCに回るようになるのはいいことである.


Q6:セゾン投信の両ファンドとも順調に純資産額を増やしているが、セゾン投信の投資スタイルの変更はあるか

A6:中野さん
コモンズ・セゾン・レオスともに思っていることだが、これからもこの流れは変えないつもり.セゾンの2本のファンドの運用は変わらない.
セゾン・バンガードはインデックスファンドなので純資産額がいくらになって運用は問題ない.
達人は、アクティブファンドなのでそうはいかない.しかし、いずれ新しいファンドを作るかもしれないが、しばらくはこのままのつもりである.

Q7:これから投資をしようと考えている初心者だが、始めるにあたっての心構え、アドバイスを頂きたい

A7:藤野さん
小さく、ゆっくり、長く.
小さくは手に汗を握らない程度の額の運用に留めること
ゆっくりは、毎日基準価額を見てもしんどいので数日くらいのチェックの間隔でする
長くは、価値のあるものに長期間投資する
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