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「セゾン投信10周年記念セミナー in 神戸」に参加してきました

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セゾン10周年記念セミナー

07月15日に神戸でセゾン投信10周年記念セミナーに参加してきました.
定員150名に対してほぼ満席でした(予約は満員).

神戸会場の司会はセゾン投信のイソベさんでした.
緊張していたのか,最初はガチガチの司会でした.緊張のあまり運用資産総額を言い間違い,周りがザワザワ.
早速,中野社長からツッコミが!年に150回近くのセミナーをこなす社長,関西なので笑いに変えるアドリブ感心しました!
そして,若手社員さんの初々しい司会もまた違った趣きがあってよかったです.


セミナープログラム

第1部
「セゾン投信が10年間積み上げてきた価値」 中野 晴啓さん(セゾン投信)
「メイド オブ100%バンガード ~セゾン・バンガードGBFの原材料~」 小林 賢さん(バンガード・インベストメンツ・ジャパン株式会社)

第2部 パネルディスカッション


第1部

第1部の前半は中野社長がこの10年を振り返る話,後半はバンガードの小林さんがバンガードという会社についての話がありました.

「セゾン投信が10年間積み上げてきた価値」

中野社長の10年間を振り返る話でした.
これまで,関西でのセミナーと言えば大阪ばかりでやってました.京都や神戸の方も大阪に来てもらってましたが,今回は敢えて神戸にした.ちょっと神戸を軽視していた.

セゾン投信は2017年の03月で運用開始して満10年.運用残高は1,850億円,お客様の数は12万5千人を超えた.


セゾン投信を創業するに至った経緯
1999年に中野社長が嘗て運用に携わっていた投資信託があった.半年までは資金が流入して順調だったが,そこから資金流出の嵐となり運用が行き詰る.それに大変ショックを受けた.

2000年にさわかみ投信の澤上篤人さんと出会う.
「どうすれば長期投資ができるのか」などを色々と相談して可愛がってもらっていた.その中でセゾン投信構想が立ち上がった.

2003年に金融庁から創業の仮認可一度は下りたものの,上司が返上するという前代未聞の出来事が起こった.

2006年についにセゾン投信を創立.

2007年に運用開始.金融業界のスタンダードへのアンチテーゼを貫いている.それがお客様にとっていいことだから.
これからも直販がスタンダード.その成果として圧倒的な積立仲間のコミニティーができた.


インベスターリターン
10年経って,創業時に思い描いていた姿になってきた.そして,大きな成果も出ている.その1つがインベスターリターンである.(インベスターリターンについてはモーニングスターの記事参照→投資家の本当の“儲け”が分かる「インベスターリターン」とは?

セゾン・バンガード・GBFのトータルリターンが約3%(10年)でインベスターリターンが6%
達人ファンドはトータルリターンが約6%(10年)でインベスターリターンが11%だった.

投資家の行動がリターンを押し上げたと考える.
いい投資家がいて,いいお金を投じてくれて,いいリターンを出す.このサイクルをもっと上げていきたい.


10年経って変わらないこと
大きく2つある.
1つは,お客様の約70%が定期積立をしてくれている.特に新規のお客様の90%が積立をしてくれている.
もう1つは,現在も40代以下が7割で創業同時と今とで年代別の割合が変わっていないこと.若い世代のお客様が続々と入っていることは私たちの誇れるところである.


岡本和久さんからの質問
10年を振り返って印象深かったことを3つ挙げてほしいと聞かれた.
  1. 日経優秀製品・サービス賞2007最優秀賞・金融サービス賞を受賞
  2. NIKKEI NETNIKKEI NET
    これで一般にも認知されるようになった

  3. 14年に日本郵便と業務提携
  4. 驚くほど正当に私たちを評価してくれていた

  5. 15年にディデューシャリー宣言.
  6. セゾン投信のビジネスモデルを明文化


日本の金融情勢の変革の前触れ
2017年06月から投信協会の理事に藤野さんとともに就任した.
独立系の投信会社の人間がその椅子に座るなんてことは考えられなかった.


「メイド オブ100%バンガード ~セゾン・バンガードGBFの原材料~」

第1部の後半はバンガードの小林さん.
序盤にバンガード・インベストメンツ・ジャパンの代表取締役のディビット・キムさんからのお祝い動画は放映されました.
音声が十分でなく聞き取りにくい状態だったため,後日HPで配信されるかもしれません.この映像の撮影のため100回くらい練習したらしいです.
四方山話ですが,バンガードが日本に拠点を作るかどうかが議論になったとき,日本の市場の特異性からネガティブな空気だったが,ディビット・キムさんはポジティブだった.
セゾン投信とのコラボレーションも彼の尽力がなかったらなかったかもしれない.

バンガード社の生い立ちから説明.
ジョン・ボーグルさんは仕事には大変厳しい方だが,面白い人ことのこと.若手の社員とランチを取ることが多く,仕事以外では気さくな方だそう.

バンガードの使命は「すべての投資家の皆様と公平に向き合い,投資目標達成のための裁量の機会をご提供します」ということ.ファンドの投資家がバンガードを所有して外部株主がいないことが使命を果たす役割も果たしている.


第2部 パネルディスカッション

冒頭に澤上篤人さんからのお祝い動画が放映されました.動画の音量自体が小さかったことと,澤上さんのやや聞き取りにくい声の影響で会場の席によっては無音の映像が流れたように見えたようです.
大雑把にまとめると,「中野社長がセゾンという会社でセゾン投信を作った意味は大きい.10年は通過点であってゴールじゃない.これからも俺たち一緒に頑張ろう!」みたいな感じでした.毎度の澤上節と言うべきでしょうか.

今後10年の抱負
小林さん
バンガードが日本をどう見ているか.外国人から見ると日本は不思議に見えるそうだ.
低金利なのにどうして預金に預けるのだろう,どうして投資しないのだろうかと.
アジアでは日本でなく,中国にフォーカスしつつある.日本も捨てたものじゃないというのをアピールしたい.

中野さん
これまでの日本の運用業界は途上国以下のレベルだった.これは国民が悪いというよりはビジネスモデルのせい.これが今金融庁をはじめとして変わろうとしている.
米国で嘗て起こったようなことが起こるかもしれない.


感想

普段はあまり聞くことない中野社長のこれまでの話を聞くことができました.部分的にはセミナーなどで聞いたことがあったのですが,改めてストーリーで聞いてみると昔から考えていることは変わっていないのだということがよくわかりました.
そして,現在のセゾン投信があるのは様々な人との偶然の出会いがあってのことだということもよくわかりました.特に澤上さんの影響は大きいのだなというのは感じました.
バンガードの小林さんとは初対面でした.普段,個人投資家の前でお話しする機会がなく個人投資家の忌憚のない意見に耳を傾けていたのが印象的でした.
特に国内には設定されていない・あまり認知されていないバンガードのアメリカ籍のETFが日本国内の投資家からもニーズがあることに驚いておられました.
なかなか個人投資家としてバンガードの方と直接お話して気になっていたこと,ニーズなどお伝えできていい機会になりました.

景品争奪のクイズ大会がセミナーの終盤に実施されました.
セミナー常連となった私でもマニアックすぎる・・・と思うような問題から,セミナーの内容から出題される問題とバランスよく出題されていました.
残念ながらボーグルさんのサイン入りの本をゲットすべく挑戦したのですがゲットならず無念!!

写真はお土産のバンガードのプリント入りのバッグとセゾン投信のしおりです.
セゾン10周年記念セミナーお土産
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