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セゾン投信 第11期運用報告会@大阪 に参加してきました

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2018年02月24日 日本郵便株式会社 近畿支社 7F 講堂にてセゾン投信の第11期運用報告会が開催されました.
内容については他の地区と大きくは変わらないと思いますので、他のブログにもお任せします.

東京からみぞれさんが参加しに来ました!
セゾン投信の第11期運用報告会と懇親会に行ってきた - 株と投資信託と個人型DCと。セゾン投信の第11期運用報告会と懇親会に行ってきた - 株と投資信託と個人型DCと。 


開会のあいさつ

開会の挨拶はマーケティング部の小野寺さんからありました.
順調に受益者数・運用資産額が増えていることが確認できました.
受益者数は約13.3万人,運用資産額は約2,100億円でした.
受益者の70%以上は40代以下,受益者の40%程度が女性とのことです.


第11期運用報告

運用部長,ポートフォリオマネージャーの瀬下さんからの運用報告でした.
運用報告書を見れば詳しく書いているのですが,補助資料を用いてわかりやすく運用報告がなされました.

株式市場,債券市場・為替市場の概況に分けて説明がなされました.
それぞれの変数が基準価額の変動にどう寄与したのかが分かりやすくまとめられています.

・セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド
このファンドの期待リターンは3~4%を想定されています.今期のリターンは+3.63%でした.(MSCI ACWI+ Bloomberg Barclays 政府関連債指数の平均が4.75%)
参考指数との差1.12%は信託報酬が0.7%,配当への課税の差が0.2%,組み入れ比率による影響が0.2%によるものだそうです.
今期は株式の上昇が続いていたことにより,債券ファンドを中心に投資を行っていたことでリバランス効果はマイナスに寄与しました.
今後も定められた投資比率に従い各ファンドへの投資を行っていくとのことです.

・セゾン資産形成の達人ファンド
このファンドの期待リターンは7~8%を想定されています.今期の騰落率は+25.05%でした.(MSCI ACWIが+19.54%)
達人ファンドについて組み入れていたファンドの変更を今期行い,その経緯について説明がありました.
今後も投資先ファンドを通じて本質的価値に対して割安な銘柄に投資を行っていくとのことです.そのため可能性は低いがバブルのような過熱状態では一時的に市場平均に劣るようなことが想定されるそうです.
しかし,最終的には本質的な価値に収斂するはずなので長期的には高いパフォーマンスが得られると考えているとのこと.

・積立の平均約定金額と平均基準価額の比較
セゾン投信あるあるの「定期積立日の基準価額が高い」という話の検証
基準価額の平均に比べてSVGBは+0.09%,達人は0.24%高い状態ですがあまり気にするほどでもないのかなと思いました.


投資家から見たセゾンファンド

おなじみの房前さんの話でした.運用報告は運用サイドからきちんと運用しましたという報告ですが,こちらは受益者サイドからみてきちんと運用していたのかを解説してくれます.
当期のリターン以外は基本的に毎年同じ話になります.恒例のファンド選択のポイント

①ファンドの運用の目的を理解できるか
②その目的を果たすように運用できているか
③その結果に満足すべきであるか
④将来も継続すると期待していいか

というファンド選択のポイントの復習から開始した.初めて運用報告会に参加する方もいるので毎年必ずこのテーマから.
これを理解・納得していないならセゾン投信のファンドと言っても早く売却した方がいいと受益者に説明します.

セゾン・バンガードGBFと参考指数としてMSCI ACWI+Barclay政府関連債指数を疑似ベンチマークとの比較.その差が何によるものか、それを許容できる範囲なのかの解説.
信託報酬を考慮すると、概ね指数通り運用がされているのを確認できました.

達人ファンドと参考指数としてMSCI ACWIとの比較.昨年は「何年もこういうマイナスの状況が続くようなら、運用責任者と運用報告会で討論会をする必要があるかもしれない.」と仰っていました.
今年はプラスリターンになったため討論会は中止になりました.
達人ファンドについては,キャプチャーレシオの計測がなされていました.(キャプチャーレシオについては下記の記事参照)

モーニングスター [ アナリストの視点(ファンド) 視界不良の日本株、「全天候型」投信で攻める  2014-04-22]モーニングスター [ アナリストの視点(ファンド) 視界不良の日本株、「全天候型」投信で攻める  2014-04-22] 


金融改革と「つみたてNISA」への期待

運用報告会ではトップバッターで中野社長が話をして,運用報告,アドバイザーと順に話していくのですが,今年はラストバッターでした.午前中に福岡で講演をして,大阪に来ることになっていたための構成変更です.

最近,創業当時のことを思い出すことがある.11年も経つと運用会社としても一定の立ち位置を築きつつある.
今年に入ってつみたてNISAという制度が始まった.これは新たな富を生まないお金を富を生むお金に変えようというのがテーマのッ金融庁肝いりの政策.
ただ,セゾン投信が創業時から訴えていたことを具現化しただけで,お客様からすると「今頃何言ってるんだ!」という気持ち.

つみたてNISAのお題目は「長期」・「つみたて」・「国際分散」
金融庁による選定では当初50本くらいにしかならず,その中で条件の厳しいアクティブファンドの枠は15本くらいしか対象にならなかった.その内2本はセゾン投信のファンドが占めている.

最近の新規のお客さんの6割はつみたてNISAを利用してます.
運用会社として規模は勿論ですが,よいお客様とお金によりこだわっていきたい.


皆様からの疑問、質問にお答えするQ&Aコーナー

Q.長期・積立という観点では債券は不要という考え方ができるがセゾン・バンガード・グローバルバランスファンドに債券を組み入れている理由は?(男性)
A.長期的には仰る通りです.しかしながら実際の行動・感情として積立を続けられるかどうかという点です.株式に投資する場合,1年の中で50%のリスクを想定しておく必要がある.それに全員が全員耐えられるかと言ったらそうでない.基準価額の変動をマイルドにして続けるという意味で債券は必要だと考えています.(瀬下さん)

Q.森金融庁長官が退任した後,どうなると思いますか?(男性)
A.業界の中では7月まで耐えれば何とかなると思っている金融機関もある.これは私見だが,甘く見すぎてると思う.次の長官の候補として数名挙がっている人たちは森イズムを引き継いでいる.
森さんと同じことやってたらダメで森さん以上のことをしてくるかもしれない.(中野さん)


感想

今年も運用報告会に参加させていただきました.この1年の間に超々低コストなインデックス・アクティブファンドが登場し,セゾン投信の受益者数・積立はどうなるかと少し心配しておりましたが大丈夫そうです.
質疑応答で「信託報酬をもっと下げろ」というのが出るかと思いきや出ることはありませんでした.
私は,セゾン・バンガード・グローバルバランスファンドのみ積み立て続けています.こちらの方は,きちんと約束通り運用されていました.この1年も積立を継続することに決めました.
ちょっと気になったことがありまして,終了後に質問させていただいたのは次の2つです.

・セゾン・バンガード・グローバルバランスファンドはインデックス型ではなかったのか?
厳密な意味ではインデックス型ではないのは承知しているのですが,別の受益者から質問を受けたので代わりに質問しました.特につみたてNISAでは指定インデックス投信以外で登録されたことでアクティブだったのかという誤解が生じたようです.
商品としての自信の表れなのでしょうが,説明不足な面もあったと突っ込ませていただきました.

・セゾン・バンガード・グローバルバランスファンドは現在アイルランド籍の投信を利用しているが「ETFを利用するなどすればもっと信託報酬を下げられるのでは」などの意見が時々見られる.社内で検証はしているのか?
これは以前から言われていたことで,運用部の方になかなか聞く機会がなかったので瀬下さんに直接質問させていただきました.
検証は行っているそうですが,セゾン側でコントロールできない事情などの面からもあまりメリットがなさそうです.


昨年のセゾン投信 第10期運用報告会@大阪

昨年のセゾン投信 第10期運用報告会@大阪
セゾン投信 第10期運用報告会@大阪 に参加してきました - 4+4=6でもない。8はパーなのだ。セゾン投信 第10期運用報告会@大阪 に参加してきました - 4+4=6でもない。8はパーなのだ。 

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