「I-Oウェルス・アドバイザーズ / インベストライフ勉強会」に参加しました

I-Oウェルス・アドバイザーズ代表の岡本和久さんが久々に大阪でセミナーを開催されるとのことで参加してきました.
有料セミナーのため詳細は控えますが,投資歴もそこそこになってきたものの学ぶこと・知ること盛り沢山の内容でしたので簡単ですが紹介します.
プログラム
- アメリカに学ぶ老後資金対策(60分)
- 100歳までのお金との付き合い方(60分)
- 質疑応答
アメリカに学ぶ老後資産対策 Investor Protection Trust訪問記
アメリカには,投資教育を行うNPOであるIPT(Investor Protection Trust)がある.この団体は金融機関から徴収した罰金の半分が拠出されてできている.IPTが制作した映像「When I'm 65」が30分程度に編集され放映されました.そこにはアメリカにおいて老後資金をどのように用意するかを考えるものでした.
映像の中で印象的だったのは「毎年の収入はいまの生活費と将来の生活費の両方であることを認識すべきである」,「質の高いアドバイザーたちが公平な条件のもとで,顧客を最優先したアドバイスを行うことが必要だ」というフレーズでした.
よく日本の金融教育が他国のそれに比べて遅れているときに引き合い出されるアメリカ.アメリカでは義務教育の段階で金融教育が施され,リスク資産への投資にも積極的な国民であると思っている傾向がありました.
今回の映像を見て,「アメリカ人でも65歳になってこれからどうしようかと考える人が多い」と感じました.
IPTは公的年金だけでは老後資金を賄うことはできないこと,個々に合わせた政策が用意されていることを指摘し,アドバイザーに相談する前段階として公認ファイナンシャル・カウンセラー(Accredited Financial counselor )制度の紹介もありました.
日本の場合,金融機関など主催の個別相談会がそのようなで役割を果たしているのでしょう.しかし,相談者の利益が最優先に考えられ,中立な立場でアドバイスしてくれる環境はまだまだ整っていないなと感じました.
100年人生のお金との付き合い方
この話は,2018年04月21日に開催されたつみたてNISAフェスティバル2018にて行われた基調講話と同じ内容です.つみフェスでは20分ほどだったとは思いますが,こちらではたっぷり60分でした.
人生の目的を「お金持ち」でも「出世」でもなく「幸せ持ち」であると定義して始まりました.
資産運用の技術的な話は「全世界の株式インデック・ファンドに若いときから積立投資し続けて,止めない」とあっさり終わり,大半の時間は「幸せ持ち」になるために時間と空間をXY軸とした時空意識の拡大が必要だと強調していました.
また,インデックス投資をしている中で議論になる所謂「出口戦略」についても1つの案が出ました.
今年の引き出し額=前期末の残高/余命年数
質疑応答
Q.積立投資はしているが臨時収入があった場合はどのように投資したらいいか?A.ボーナスのような額の場合と退職金のような額とで対応は異なる.前者の場合,ポートフォリオを補完するような形で行うのがいいかと思う.例えば,MSCI ACWI(除く日本)を対象とするインデックスファンドを毎月積み立てている場合は,ボーナス月はTOPIXを対象とするインデックスファンドと購入するなど.
Q.様々なインデックスファンドがあるが,どのベンチマークがいいか?
A.MSCIの指数でいいと思う.日本の場合はTOPIX,先進国はMSCI KOKUSAI,新興国はMSCI Emerging,全世界であればMSCI ACWIやFTSE グローバル・オールキャップ・インデックスなどがある.
Q.これまでは日本,先進国,新興国とアセットクラスごとに積み立てていた.MSCI ACWIに投資できるインデックスファンドを積立を切り替えた場合,これまで積み立ててきたものはどうしたらいいか?
A.残しておくべきではないかなと思う.
Q.セミナーでは株式に投資するインデックスファンドを積み立てるとあったが,債券は不要なのか?
A.今の日本国債は不要だと考える.外国債券はどの程度必要かというのは大変難しい.債券の目的は購買力の維持であり,為替リスクは株式で取っているので外国債券は不要だと考える.
Q.アメリカのソーシャルセキュリティーの水準はどの程度なのか?また,金融教育のレベルは?
A.ソーシャルセキュリティーは日本のレベルとそれほど変わらない.教育は日本では5ページ程度だが,アメリカは100ページくらい.きちんと踏み込んでやっているのは確か.
Q.DCでデフォルト商品をターゲットイヤーファンドが設定されている点について意見が欲しい
A.あまり感心しないと思った.自身でアセットアロケーションやリバランスができないだろうというお節介の面よりも自社商品を売りつけたいという意図の方が強く感じる.
参加者ブログ
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