「人生100年時代のお金の貯め方・使い方in大阪」に参加しました

10月13日のお昼にセゾン投信主催のセミナー「人生100年時代のお金の貯め方・使い方 in大阪」が開催されました.参加しましたので簡単にレポートしたいと思います.
プログラム
「本当に2000万円!?ワークシートでわかる、わたしに必要な老後資産」 前野 彩 さん「人生100年時代の歩き方~高齢社会における資産形成~」 中野 晴啓 社長
「本当に2000万円!?ワークシートでわかる、わたしに必要な老後資産」
前半のパートは前野さんの講演でした.内容は次の通りでした.
- 老後の年金はいくらもらえるの?
- 定年までにいくら貯めたら大丈夫?
- どうやって準備したらいいの?
セミナー資料は上記書籍の図表が利用されているため掲載できませんが,冒頭に非常に的を射た例えがありましたのでご紹介します.想像してみてください.
ここから東京にどのように行きますか?
「ここ」とは現在地を指します.今あなたがいる場所は人それぞれ違います.預金や年収,総資産額を指します.
「東京」とは目的地を指します.老後の資金の話をしているので老後を指します.しかし,東京のどこに行きたいのか=どんな老後を過ごしたいのかを指しています.
「どのように」は方法を指します.新幹線,飛行機,バスや自転車などが預金,個別株,投信などの方法を指しています.
なぜか皆さん,「老後にはいくら必要なんですか?」ということだけ聞きます.現状と理想を明確にし,そのギャップをどう埋めるかが自己啓発コーナーにある問題解決の本には必ずと言っていいほど書かれています.まさに,それです.
老後資金の礎になるのは何と言っても年金.ねんきん定期便を利用した老後に自分が貰える年金額の概算を算出し,老後のライフスタイル(単身か2人以上なのか,持ち家か賃貸かなど)の自分の老後の資金計画が現状赤字なのか黒字なのかを出します.
興味を持った方は是非,前野さんの本を購入してやってみてください!
この内容を1時間の時間できっちりとまとめる前野さんに時間配分はさすがプロと感銘しました.
「人生100年時代の歩き方~高齢社会における資産形成~」
後半のパートは中野社長の講演でした.まだまだ一人歩きしている老後資金2,000万円不足問題が如何に誤った解釈をされ報道されているかについての説明が冒頭にありました.某国会議員が財務大臣に5分で読めると喧しく追求しておりましたが,テレビの検証では30分程度は少なくとも掛かることが判明しました.
老後資金が自分にどれくらい必要なのかは前半の前野さんの話が基本中の基本.これをきっかけに今のままだ大丈夫なのか,見直しが必要なのか人それぞれだと思う.わからなかったり困ったりすれば前野さんに相談してください.
日本経済の成長の軌跡
戦後から昭和末期までは経済成長に支えられ投資しなくてもそれなりに過ごすことができた.
平成の時代は横ばいの時代,令和はどうなるかはわからないがこのままだったら人口減少,超高齢社会の進展でジリ貧になっていくだろう.
平成の30年間で世界においての日本の存在感は急激に薄くなった.他方でアメリカや中国は存在感を増していった.それは他国が大きくなった以外に日本が成長していなかったために相対的に日本が小さくなったからだ.
人口減少を伴う超高齢社会の時代=令和
人生100年時代が比喩ではなくなる.これまで80歳で想定されていたライフプランが100歳にまで延長される.これに伴ってリビングコストが増大する.それに伴って資産寿命も延長する必要がある.
その一環として新たな富を生まない現預金を新たな富を生むお金にするのが「老後2000万円不足問題」で騒がせた報告書である.GDPの2倍近い1000兆円もの現預金がある日本は異質.
今後の懸念材料は認知症の人の増加.認知症になるとその人の持っているお金を動かすことが難しくなる.金融資産の多くを高齢者が持っている.それが動かせないことは非常に勿体無い.
セゾン投信のお客様はすでに階段を自分の足で登っている
セゾン投信のお客様にとっては日本経済に依拠した資産形成に合理性がないことはご存じのとおりで,報告書ではiDeCo,つみたてNISA制度を活用した長期・積立・国際分散投資の実践をすることが書いてある.
令和以降の時代は資産形成を始めた人のそうでない人との間の格差が広がっていく.受益者の方は既に階段を上っているが,1人でも多くの人を階段を上る側に導いてほしいと考えている.
質疑応答
Q.前野さんの資料には「iDeCoでどれだけ利益が出ても,税金ゼロ円」と記載されているが受け取る際に課税されるのではないか?(男性)A.仰る通りです.受け取る際は幾分か控除はあるものの課税されます.資料では運用益がiDeCoとつみたてNISA共に非課税だということを強調するつもりで書いた.(前野さん)
Q.セミナーで中野社長は「国際」分散といつも仰っているがどうして国際なのか?(男性)
A.相場の上げ下げで儲けるのが投資ではないと思っている.では何で儲けるのかというと成長である.成長しないと意味がない.日本も成長するかもしれないが,世界全体は絶えず成長している.そこに自分のお金を投じて成長の果実を得る為に国際分散を行っている.(中野社長)
Q.現在,一般NISAにある投信が間も無く満期を迎える.一般NISA制度は終わりそうだが,つみたてNISAに移せばいいのか?これをどうすればいいか?(女性)
A.一般NISAからつみたてNISAへのロールオーバーはできない.基本的にはつみたてNISAを利用することになると思う.一般NISAを利用していた分は課税口座に払い出し,新規資金でつみたてNISAを利用する方がいいと思う.(中野社長)
相談者はセゾン投信の方とセミナー終了後に説明を受け疑問は解消したようです.
Q.週刊エコノミストで荻原博子さんと対談があったが何か四方山話はありますか?(男性)
A.終始話が噛み合わなかった.どちらも自分の主張を譲ることはなく,よくこの対談をセッティングしたなと思った.(中野社長)
もし興味がありましたら,登場した書籍はこちらから購入できます.
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