井戸美枝さんの『一般論はもういいので、私の老後のお金「答え」をください』を読みました

井戸美枝さんの最新刊『一般論はもういいので、私の老後のお金「答え」をください』を読みました!
ブロガー,日経WOMAN編集部の担当者さんのご縁を頂き井戸さんより献本頂きました.
見開きでテーブルに置いても安定している気遣い
このような本を読む時は重みがあるのでずっと手に持って読むのは難しいです.しかしながら,今回は見開きでテーブルに置いても勝手に閉じることなく読みやすかったです.内容は,”一般論はもういい”と言いつつも最低限押さえておくべき一般論はきちんと残しながらもかなり具体的に様々な女性の働き方でどのように自分の年金が変化するのかがシミュレーションされています.
年金関連の本で読みやすい本は年金不安を過剰に煽るものが多く,そうでない本は複雑な制度設計であるが故に学術書のように読みにくいものが多いです.
テレビではスポンサーの機嫌を損ねる訳にはいかないからか踏み込んだ内容があまり見られません.
私は年金制度を極めるという意気込みのある方は日経新聞の田村正之さんの「人生100年時代の年金戦略」や慶應義塾大学の権丈善一さんの「ちょっと気になる社会保障 V3」がオススメですが,これを読むのは気合が大変必要です.いずれも素晴らしい書籍であることは間違いありません.
日経WOMANはおっさんの私も毎号愛読していますが,主な読者層は仕事もプライベートもバリバリ楽しむために努力を惜しまない女性かと思っています.
そんな女性にとって年金の一般論は興味はないでしょうが,自分の定年退職後にどれくらいの年金がもらえるのか,それを増やすためにはどんな選択肢があるのかについては関心がない訳はありません.
本に登場するのは年金,iDeCo,つみたてNISAの話です.
年金についての理解はこの本の内容だけでもかなり物知りと世間では思われるくらい十分でしょう.
まずは年金の話を考える前に自分の現状を把握をすることから始めます.
そしてメディアで喧しく言われる年金を払うより自分で貯めた方がマシという年金払い損論争を否定し年金制度は”年金保険料”で支払うように保険の側面も強く,損得で論じるのはナンセンスだが現在の平均寿命の水準を考えるといずれのケースでも払い損になるケースは稀です.
そして,あなたの年金の「答え」を毎年教えてくれるのがねんきん定期便であり,オンライン版がねんきんネットです.無料なので絶対に登録しておきたいサービスです.様々なシミュレーションができて無料で使えるなんて勿体ないくらいの出来です.
そこで自分はどれくらいの年金が受給できそうで,自分の生活水準からどれくらいの資金を自分で用意するのかを理解しできるだけ早く準備するよう説明しています.
その資金を準備するために有用なツールが民間の個人年金保険でなくiDeCoとつみたてNISAです.
iDeCoについての詳細は井戸さんの別の本を参考にしていただきたいと思います.それで鬼に金棒です.
今回はこのような機会を頂きまして,井戸美枝さん,日経WOMAN編集部の方に感謝申し上げます.
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